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長江俊和さんの著書「東京二十三区女 あの女は誰? (幻冬舎文庫)」の「墨田区の女」考察(ネタバレ注意)。

こんにちは、ショウヘイです。

長江俊和さんの著書「東京二十三区女 あの女は誰? (幻冬舎文庫)」を読みました。

東京二十三区女 あの女は誰? (幻冬舎文庫)

墨田区の女」の私なりの考察です。

その前の「豊島区の女」の私なりの考察はこちらです。

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長江俊和さん。

この二十三区女は、長江俊和さんが書いています。

長江俊和さんといえば、放送禁止シリーズで有名な方です。

放送禁止 DVD封印BOX

放送禁止シリーズは、フジテレビの深夜に放送されていたドキュメンタリーに見えるドラマです。

とある理由で放送できなかったドキュメンタリー映像を、フジテレビの倉庫の中から見つけてきて、それを放映するという設定のドラマです。

放送禁止シリーズの面白いところは、ドキュメンタリーの映像を別の視点から見ると、まったく違う事実が浮かび上がるというもの。

私は、そんな放送禁止シリーズなど、長江俊和さんの作品が大好きです。

そんな放送禁止シリーズを手がけた長江俊和さんは、小説も書いていて「出版禁止」「出版禁止 死刑囚の歌」「掲載禁止」「東京二十三区女」などがあります。

東京二十三区女 あの女は誰? 墨田区の女の考察。

ここから、東京二十三区女 あの女は誰? 墨田区の女の考察に入ります。

これより、ネタバレになりますので、見たくない人は気をつけてください。

文庫版ページと、私が気になった事柄や思ったこと。

P87 濹東綺譚。永井荷風作。

濹東(ぼくとう)綺譚 (岩波文庫)

ja.wikipedia.org

P90 東向島のY字路の交番。このあたりが濹東綺譚の舞台。

P90 陽子は東向島に来てから、胸が騒ぐ。

P91 お雪の娼家は、蚊のわめく溝際の家。

P95 陽子は32歳。陽子の彼である浩介は42歳で、不倫中。

P97 陽子は東向島で暮らしていたことがあるかもしれない。デジャブ。

P98 陽子は濹東綺譚に出てくる、お雪の生まれ変わりか。

P100 濹東綺譚の主人公である大江という老作家は、「失踪」という小説の構想を練るため、玉ノ井を訪れた。

P102 ここから八代保が主人公。保は東向島に来たことがある気がする。

P105 とある事情により保は仕事ができなくなったので、保は母子の前で夫と父を演じるアルバイトをすることになった。アルバイトを依頼してきた知人は誰か。

P106 瓜実顔…瓜の種に似て、色白・中高で、やや面長 (おもなが) な顔。古くから美人の一典型とされた。(大辞泉より引用)

P110 保がドアを閉める際の、可南子の憂いを帯びた顔。

P110 「本所」から、凛々子の話。

P112 本所七不思議。

本所ななふしぎ

P115 歌川国芳の東都三ツ股の図。左の方に、スカイツリーのような塔が見える。

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P115 歌川国芳の東都御厩川岸之図。右の番傘に、千八百六十一番とある。

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P117 昭和7年の事件。玉の井バラバラ殺人事件。

ja.wikipedia.org

P122 凛々子の取材相手とは。

P124 濹東綺譚、「綺譚」は本来「美しく優れた物語」の意味。

P125 蚊を潰した可南子。

P128 蚊の羽音。

P129 「あなたの夫はどうしてしまったのですか」という保の質問に、可南子は落胆と失望の表情。 

P130 保の可南子への質問後、夫と父を演じるアルバイトは途絶えた。

P136 陽子は、濹東綺譚の舞台となった場所をめぐり、お雪が囲われていた娼家「蚊のわめく溝際の家」へ向かう。

P137 陽子は倒れる。

P138 陽子が気がついたのは、蚊の羽音が聞こえる、水が腐った臭気のする場所。

P139 陽子はタイムスリップしたのか。

P140 陽子は、蚊のわめく溝際の家に近寄ろうとしたところ、再び倒れる。

P140 陽子が気がついたのは、畳の部屋。

P142 陽子は、玉の井バラバラ殺人事件の被害者か。

P144 保は、再び母子のいる部屋に行くが、もぬけの殻。

P146 保が見つけた紙の束は小説で、この「墨田区の女」の冒頭部分が書いてあった。

P146 小説は、保が書いたもの。

P148 凛々子は、可南子に会う。凛々子の取材相手。

P148 保は、可南子の夫。保は、タクシー事故で記憶喪失であるため、治療のため保に夫を演じてもらうことになった。最後の望みとして、小説を部屋に置いておいた。

P150 玉の井バラバラ殺人事件について、保は知らなかったのに、それに則った小説を書いた。 

私の考察。

この「墨田区の女」は、陽子、保、凛々子と3人の視点から書かれています。

途中で、陽子が、濹東綺譚の物語の中に迷い込んだり、玉の井バラバラ殺人事件の被害者になったりと、現実とは思えない出来事が起こります。

陽子の視点の物語は、保の書いた小説のことだったということで、実際は保と凛々子だけが現実の話だったというわけです。

保は、事故で記憶喪失になってしまい、自分が何者なのか、自分の家族のことさえわからなくなりました。

その治療のために、知人から保に、夫と父のふりをするアルバイトを頼み、それでもって記憶の回復を図ろうとしたのだけれど、結果、自分の書いた小説を見て、自分が何者なのかを思いだす、という感じの話ですね。

この治療の方法が、東京二十三区女の「港区の女」に出てくるものに似ていますね。

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保が可南子に質問をした際、可南子が落胆と失望の表情したというのは、未だ保が記憶を取り戻していないことを悟ったからでしょう。

途中で、いろいろな場面で、蚊が飛びまくりますね。

お雪の娼家は、蚊のわめく溝際の家であり、保が可南子と美玖と過ごしたアパートも蚊が飛び、陽子が気を失ってから気がつくと、蚊が飛び、水が腐った臭気の場所にいます。

なんだか、保が記憶を取り戻すのに、蚊も一役買ったんじゃないかと思います。

「この蚊の感じ…そういえば、昔どこかで感じたような」みたいな。

しかし、なぜ保は玉の井バラバラ殺人事件のことを知らなかったのに、それと酷似する内容を小説に書いたのかは、ハッキリしません。

この辺は、もしかしたら凛々子の追っているものと関係してくるのかもしれません。 

…と、私は解釈しました。

あなたには”真実”が見えましたか?

東京二十三区女 あの女は誰? (幻冬舎文庫)

東京二十三区女 あの女は誰? (幻冬舎文庫)

 

以上、「長江俊和さんの著書 東京二十三区女 あの女は誰?(幻冬舎文庫)の墨田区の女 考察(ネタバレ注意)」でした。