こんにちは、ショウヘイです。
長江俊和さんの著書「東京二十三区女 あの女は誰? (幻冬舎文庫)」を読みました。
「豊島区の女」の私なりの考察です。
長江俊和さん。
この二十三区女は、長江俊和さんが書いています。
長江俊和さんといえば、放送禁止シリーズで有名な方です。
放送禁止シリーズは、フジテレビの深夜に放送されていたドキュメンタリーに見えるドラマです。
とある理由で放送できなかったドキュメンタリー映像を、フジテレビの倉庫の中から見つけてきて、それを放映するという設定のドラマです。
放送禁止シリーズの面白いところは、ドキュメンタリーの映像を別の視点から見ると、まったく違う事実が浮かび上がるというもの。
私は、そんな放送禁止シリーズなど、長江俊和さんの作品が大好きです。
そんな放送禁止シリーズを手がけた長江俊和さんは、小説も書いていて「出版禁止」「出版禁止 死刑囚の歌」「掲載禁止」「東京二十三区女」などがあります。
東京二十三区女 あの女は誰? 豊島区の女の考察。
ここから、東京二十三区女 あの女は誰? 豊島区の女の考察に入ります。
これより、ネタバレになりますので、見たくない人は気をつけてください。
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文庫版ページと、私が気になった事柄や思ったこと。
P11 コツコツという音に苦しめられる阿久根一郎。
P15 帝銀事件。帝国銀行椎名町支店で起こった、大量毒殺事件。
P17 椎名町が現場だった帝銀事件のため、椎名町という町名が南長崎に変えられたという噂。
P20~P21 前作「東京二十三区女 (幻冬舎文庫)」のオチであり、これを前提として話は進む。
P23 びっくりガード。池袋駅の南側にある、JR線の東西を結ぶガード。
P25 池袋地名ゆかりの池。池袋駅の南西にある。
P27 四面塔。池袋四面塔尊。ビックカメラ池袋本店の裏にある。
P29 江戸時代、池袋は湿地帯で、誰も寄り付かない場所だった。うっかり足を踏み入れると辻斬りに襲われたりした。
P30 平成11年の池袋通り魔殺人事件。事件現場は、東急ハンズ池袋店の前。
P32 凛々子に覆いかぶさってきた、白髪頭の男は…。
P33 白髪頭の男は、阿久根一郎。冒頭で、コツコツという音に悩まされていた。
P35 一郎は、娘の澪を捜していた。澪の捜索を、凛々子は引き受けた。澪は23歳。
P37 東池袋中央公園。元巣鴨プリズン。
P38 澪は、ショートカットで目尻に泣きぼくろがある。
P43 サンシャイン60のビルが、墓石のよう。
P45 凛々子が知ることとなる、池袋に潜む知られざる闇とは。現実の事件と過去の因縁との関係とは。
P46 高瀬誠。29歳。
P47 一郎は、元シナリオライター。誠は、シナリオライター志望のフリーターで、一郎に弟子入り志願。
P48 誠のシナリオに対して、一郎「主人公に試練を与えろ。恋愛は障害があったほうが盛り上がる」と批評。
P48 一郎の邸宅には、澪と、一郎の妹夫婦がいたが、今はいない。
P50 澪がいなくなってから、コツコツという音は聞こえなくなった。
P51 凛々子は、東池袋中央公園で澪を見つけた。
P53 澪は、一郎の娘ではない。
P54 澪は、一郎の亡き妻に似ている。泣きぼくろも同じ。
P55 澪は、家政婦として、阿久根家に来た。澪と一郎の妹の亜希子は、仲が良くない。
P56 一郎の邸宅の売却話。
P57 澪は、池袋西口出身。
P60 澪が家から出ていく前までは、一郎の邸宅内で異音や食器棚から食器が飛び出すような、ポルターガイスト現象のようなことが起こっていた。
P63 一郎の前で、宙に浮かぶ花瓶。
P64 凛々子が、一郎の邸宅へ澪を連れてきた。
P66 澪を一郎に預け、凛々子は邸宅を出るが、邸宅からただならぬ気配を感じた。
P69 澪が邸宅にいると、おかしなことばかり起こる。そのため、澪は邸宅を出た。
P70 澪は一郎に別れを告げる。
P70 一郎は亡き妻の姿を澪に重ねているということを、澪は気づいていた。
P72 蛍光灯が明滅したり、新聞や食器が浮遊。ポルターガイスト現象。
P73 凛々子は、一郎の亡き妻と澪が似ているから恋愛関係になったと知っている。
P73 先輩は、恋の話に動揺している。
P74 江戸時代のの俗信「池袋の女」。一郎と澪の話と酷似。
P78 一郎は、髪を染めた。
P80 一郎、死す。誠「長かったな澪」と。澪は、描いたほくろをハンカチで拭った。
P80 一郎の葬儀の喪主は、妻の澪。
P81 一郎の邸宅は、売家となる。
P82 一郎は、殺されたのか。計画だったのか。計画だとしたら、いつから始まっていたのか。
P83 澪は、行方不明であり、正体は明らかになっていない。
私の考察。
この「豊島区の女」は、謎が多くて、謎のまま話が終わりました。
話の流れ的には、澪が誠と共謀し、一郎を殺害して、一郎の邸宅や財産をせしめたという話だと思いますが、いろいろとわからないことが多いです。
澪の正体、澪と誠の関係、澪と誠の計画はいつから、一郎の邸宅で起こる数々のポルターガイスト現象…わからないっすね。
ポルターガイスト現象は、澪が近くにいると起こっているんですが、それがどう関係しているのかよくわかりませんね。
あと、誠の書いていたシナリオが、「主人公に試練を与える」ような恋愛もので、いかにも一郎と澪の間柄のように見え、これも気になります。
そして、前作からの謎、先輩がどうして亡き者になっているのか。
これは、恋の話に動揺した先輩から察するに、恋に関係することなのか。
読み進めていけば、判明することなのでしょうか。
でも、一番良くわからないのは、結局、澪は誰なのかということ。
まさに「あの女は誰?」ですが、それがわからぬままです。
ちょっと釈然としませんが、面白かったです。
…と、私は解釈しました。
「あなたには”真実”が見えましたか?」
以上、「長江俊和さんの著書 東京二十三区女 あの女は誰?(幻冬舎文庫)の豊島区の女 考察(ネタバレ注意)」でした。