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長江俊和さんの著書「東京二十三区女(幻冬舎文庫)」の「江東区の女」考察(ネタバレ注意)。

こんにちは、ショウヘイです。

長江俊和さんの著書「東京二十三区女 (幻冬舎文庫)」を読みました。

東京二十三区女 (幻冬舎文庫)

江東区の女」の私なりの考察です。

 その前の「港区の女」の私なりの考察はこちらです。

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長江俊和さん。

この東京二十三区女は、長江俊和さんが書いています。

長江俊和さんといえば、放送禁止シリーズで有名な方です。

放送禁止 DVD封印BOX

放送禁止シリーズは、フジテレビの深夜に放送されていたドキュメンタリーに見えるドラマです。

とある理由で放送できなかったドキュメンタリー映像を、フジテレビの倉庫の中から見つけてきて、それを放映するという設定のドラマです。

放送禁止シリーズの面白いところは、ドキュメンタリーの映像を別の視点から見ると、まったく違う事実が浮かび上がるというもの。

私は、そんな放送禁止シリーズなど、長江俊和さんの作品が大好きです。

そんな放送禁止シリーズを手がけた長江俊和さんは、小説も書いていて「出版禁止」「出版禁止 死刑囚の歌」「掲載禁止」などがあります。

東京二十三区女 江東区の女の考察。

ここから、東京二十三区女江東区の女の考察に入ります。

これより、ネタバレになりますので、見たくない人は気をつけてください。

文庫版ページと、私が気になった事柄や思ったこと。

P217 女は誰か。なぜ熱いのか。土の中とは。激しい怨念とは。

P218 永代橋。

P218 先輩の島野仁は、いつも襟なし縦縞シャツを着ている。 

P220 永代公園は、永代橋の東の岸にある。

P220 若い母親と幼い女児の心霊写真。

P221 心霊写真に写っている、女の生首。

P223 女子高生の益子由菜が凛々子のもとに持ってきたのが、その心霊写真。

P224 心霊写真に写っている女児が、由菜とその母親。

P225 由菜の祖母は浴室で首を吊り、祖父も手首を切り、父は電車に飛び込み、それぞれ自殺。

P225 祖父は、料亭を経営。父はクリーニング屋。

P226 心霊写真は、撮影場所は不明。江東区内で撮影されたものか。

P226 心霊写真の女の生首は、由菜の母親を見ている。

P228 凛々子が探しているものとは。直面している恐ろしい事態とは。

P234 凛々子が口にした「だって先輩は…」の後、本当は何を言おうとしたのか。

P237 江東区が拡大し続けている理由。

P239 江戸は、ごみ処理のための土地が必要だった。

P240 芥取請負人。芥は、ゴミの意。つまり、ゴミ回収業者。

P242 十四号埋立地。夢の島。

P242 夢の島の章から、話が変わる。史郎、伸子たちの話。

P242 ブルーバードU。日産自動車。1971年に発表。

meisha.co.jp

P243 花苗は、史郎と伸子の子で、近所の主婦に預けられている。

P243 中東の戦争により、石油供給量が激減し、ガソリンが高騰した時代。

P244 昭和49年。1974年。

P245 ブルーシートに包まれたもの。

P247 ゴミ処理場(夢の島)は、暑い場所。

P248 ブルーシートの中には、海豹(アザラシ)のように肥えた女性。

P249 志津子は、史郎の正妻で暴力的。料亭の女将。 

P250 史郎は、志津子と離婚し、伸子とやり直すつもりでいた。

P253 志津子は、海豹のような体躯。

P255 夢の島公園の章から、凛々子の話。

P262 十五号埋立地。新夢の島。夢の島の南側。若洲。

P262 第十五号埋立地の章から、昭和49年の話。

P263 志津子は、死んだふりをしていた。

P265 落ちていたあるもの。

P265 若洲の章から、凛々子の話。

P267 東京ゴミ戦争。

ja.wikipedia.org

P270 女子高生コンクリート詰め殺人事件。

ja.wikipedia.org

P272 心霊写真を撮影した公園は、若洲の公園。

P273 新夢の島の章から、昭和49年。

P274 志津子が見つけたものは、ブルーバードの鍵。史郎が落とした。

P286 伸子は、志津子によりスコップで首を切断されて、殺された。

P286 「熱い」からの話は、江東区の女の冒頭P217とほぼ同じ内容。冒頭に出てきた女とは、伸子のことと分かる。

P287 若洲公園の章から、由菜のいる時代。2016年。

P288 写真撮影の場所である若洲へ、由菜と母が向かう。

P291 由菜の母の名前は、花苗。

P293 凛々子の探しているものは見つからず、ある問題も解決していない。

P294 先輩が思い出したこと。あの日のこと。封印された研究。事件。すべてが謎。

P294 先輩は、いつの間にかいなくなっていた。

私の考察。

この江東区の女は、登場人物の関係性がポイントですね。

整理すると、女子高生の由菜のお母さんが、花苗。

花苗の母が、伸子。

花苗の父が、史郎。

だが、史郎の正妻は、志津子。

伸子は、志津子に殺されたということです。

  • 親 伸子 史郎 (志津子)
  • 子 花苗
  • 孫 由菜

花苗が生まれた年は、昭和49年(1974年)。

なので、花苗は2016年で42歳。

由菜は高校一年生ということなので、16歳ぐらい。

志津子により伸子は首を切られて、生首の状態になってしまった。

心霊写真の生首の正体は伸子で、かつて伸子の殺害現場である若洲の公園に、花苗が訪れ、我が子である花苗を見守るため、伸子は心霊写真として現れたということだと思います。

P225で、由菜の祖母は浴室で首を吊り、祖父も手首を切り、父は電車に飛び込み、それぞれ自殺しているとなっていますが、由菜の祖母である伸子は、志津子に殺されたわけで、これは由菜には真実を告げていないと思います。

まぁ、実際は伸子はかなり残酷な殺され方をしたわけで、そのことを詳らかに孫に言うのは憚られますから、仕方ないのかもしれませんね。

祖父の史郎は、その後どうなったのかはわかりませんが、志津子の存在がいるとなると、幸せな生活を送ったとは思えませんね。

史郎は、由菜が言うように、手首を切ったのかもしれません。

由菜の父が亡くなったのも、由菜の言う通り、クリーニング屋がうまくいかなかったのでしょう。

謎は、伸子が殺された後、近所のおばさんに預けられていた花苗はどうなったのか…?

花苗は、史郎と志津子の子として育てられたのか?

しかし、志津子の気性の荒さや怨念とかを考えると、伸子の子を志津子が快く思うはずはない。

花苗は近所のおばさんのもとで育てられ、ある程度成長してから、実親のもとに戻されたと推測します。

もしくは実親である志津子と史郎が亡くなってから、花苗はもとの家に戻されたのかもしれません。

P225で、由菜の祖母は浴室で首を吊り、祖父も手首を切ったとありますが、これはもしかしたら伸子の怨念により、志津子と史郎は精神的に病んだ結果ということなのかもしれません。

いろいろな解釈や推測が飛び交いますが、心霊写真の伸子は、花苗や由菜へ怨念を持っているのではなく、あくまで我が子にひと目会いたいという思い、また親心として見守るために現れたのだというのは、確かだと思います。

あと、先輩が思い出したこと、あの日のこと、封印された研究、事件などなど、凛々子と先輩の間の話は、まだ見えてきませんね。

…と、私は解釈しました。

あなたには”真実”が見えましたか?

東京二十三区女 (幻冬舎文庫)

東京二十三区女 (幻冬舎文庫)

 

以上、「長江俊和さんの著書 東京二十三区女(幻冬舎文庫)の江東区の女 考察(ネタバレ注意)」でした。