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長江俊和さんの著書「東京二十三区女(幻冬舎文庫)」の「板橋区の女」考察(ネタバレ注意)。

こんにちは、ショウヘイです。

長江俊和さんの著書「東京二十三区女 (幻冬舎文庫)」を読みました。

東京二十三区女 (幻冬舎文庫)

板橋区の女」の私なりの考察です。

長江俊和さん。

この東京二十三区女は、長江俊和さんが書いています。

長江俊和さんといえば、放送禁止シリーズで有名な方です。

放送禁止 DVD封印BOX

放送禁止シリーズは、フジテレビの深夜に放送されていたドキュメンタリーに見えるドラマです。

とある理由で放送できなかったドキュメンタリー映像を、フジテレビの倉庫の中から見つけてきて、それを放映するという設定のドラマです。

放送禁止シリーズの面白いところは、ドキュメンタリーの映像を別の視点から見ると、まったく違う事実が浮かび上がるというもの。

私は、そんな放送禁止シリーズなど、長江俊和さんの作品が大好きです。

そんな放送禁止シリーズを手がけた長江俊和さんは、小説も書いていて「出版禁止」「出版禁止 死刑囚の歌」「掲載禁止」などがあります。

東京二十三区女 板橋区の女の考察。

ここから、東京二十三区女 板橋区の女の考察に入ります。

これより、ネタバレになりますので、見たくない人は気をつけてください。

文庫版ページと、私が気になった事柄や思ったこと。

P18 榎は、江戸時代には街道の一里塚として植えられてきた。

P19 板橋…ここから原田凛々子の話となる。時代はいつか。

P21 徳丸ヶ原は、もとは湿地帯で江戸時代には砲術訓練場として利用されてきたが、その後耕地化。

P21 原田凛々子の時代は、グーグルやヤフーが使える。

P33 つば広の帽子をかぶった30歳くらいの女性とは誰か。

P34 縁切榎は、旧中山道沿いの板橋区本町に実在する。

P34 縁切榎…ここからは薫の話。福男と別れたのが5歳で、それから25年なので、薫は30歳くらい。時代は。

P36 薫は、灰色のつば広帽子をかぶっている。

P38 「その女性は…」から、凛々子の話になる。ハンドバッグを大事そうに抱えた女性は、誰か。

P45 凛々子が出会った老婆は誰か。

P46 英司が絵馬に書いた『妻には過去のゆか 憂い怒る怖い。かなし』の意味は?

P56 英司が忌まわしいものでも見ているかのようなのは、薫について言っていることなのか。

P58 薫が30歳頃というのは、昭和31年の話。

P58 凛々子が出会った女性は、茜色のつば広の帽子をかぶっている。灰色のつば広の帽子をかぶった薫とは別人であり、また、昭和31年にヤフーやグーグルは存在しないので、凛々子の時代とは重ならない。

P63 昭和5年の岩の坂の事件は、「板橋貰い子殺し事件」のこと。

ja.wikipedia.org

同じ境遇だったのは、薫の家族であり、その犠牲者は福男。

P66 老婆は、薫。

P67 絵馬の真意。どうして、英司は薫を避けるようになったのか。

P67 薫についてきた彼とは…福男。

P72 『つまにはかこのゆか うれいいかるこわい かなし

私の考察。

この板橋区の女の話の焦点は、英司が絵馬に書いた『妻には過去のゆか 憂い怒る怖い。かなし』ですね。

最後に『つまにはかこのゆか うれいいかるこわい かなし』と、わざわざひらがな表記で書いてあります。

また、「怖い」の後に句点「。」があるということは、ここで文が切れるわけですね。

つまり、「つまにはかこのゆか うれいいかるこわい」「かなし」と、二つの文で構成されているということなのだと思います。

「かなし」は「悲しい」と読めますが、ならば「悲し」と漢字表記になぜしなかったのか。

一方で、「かなし」は「『か』無し」とも読めます。

「か」は無い…つまり「つまにはかこのゆか うれいいかるこわい」から「か」を抜いてみると、「つまにはこのゆ うれいいるこわい」となります。

わかりやすくすると、「妻には、子の幽霊いる、怖い」となります。

薫には、子の幽霊(福男)が憑いていて、その存在を英司は気づいてしまった…。

なので、薫(福男)と別れたいがために、縁切榎で絵馬を奉納して縁切をお願いしていたのでしょう。

P67で、「薫についてきた彼」ありますが、「ついてきた」は「憑いてきた」とも読めますね。

この板橋区では、途中、つば広の帽子の女性が出てきますが、薫(灰色のつば広の帽子)と別人(茜色のつば広の帽子)と二人出てきて、ちょっと錯覚しますね。

また、時代が、薫が幼い頃(昭和5年頃)と、凛々子が活躍する現代の2つの時代だけの話かと思いきや、間に、昭和31年頃の話もあって、先程のつば広の帽子の女性が、薫なのか別人なのか惑わされやすくなっています。

…と、私は解釈しました。

あなたには”真実”が見えましたか?

東京二十三区女 (幻冬舎文庫)

東京二十三区女 (幻冬舎文庫)

 

以上、「長江俊和さんの著書 東京二十三区女(幻冬舎文庫)の板橋区の女 考察(ネタバレ注意)」でした。