こんにちは、ショウヘイです。
愛知県江南市と岐阜県各務原市を結ぶ橋のひとつに、思いやり橋というのがあります。
正式な名称は、神明小網橋(しんめいこあみばし)。
この橋の愛称や通称が、思いやり橋なんですが、なぜ思いやり橋と名づけられたのでしょうか。
けんか橋から思いやり橋へ。
現在かかっている思いやり橋は、いわば二代目の思いやり橋です。
昔は、小網橋というのがかかっていて、これが元祖・思いやり橋。
この小網橋というのが実に特徴的な橋で、橋の幅が3メートルぐらいしかなく、自動車は一台しか通れませんでした。
なので、橋の両側から自動車が来たら、橋の中央部の待避所ですれ違わなければならない構造になっていました。
橋の中央部に待避所があるとはいえ、ドライバー同士で「後ろに下がれ!」とか「お前こそ下がれ!」とかいう言い争いがあったり、トラブルが絶えず、警察沙汰になることもあったとか。
そのため、小網橋はけんか橋という汚名がつけられてしまいました。
また、自転車や歩行者も利用する橋だったということもあり、かなり危険な橋であったとも言えます。
その様子を見た地元の子供たちが、「この橋は"思いやり橋"。待ってくれた人にはお礼のあいさつ!」のプラカードを掲げたかかしを作って、橋のたもとに設置しました。
これを契機に、譲り合う人が増えたそうです。
また、メディアにもとりあげられ、かくして思いやり橋として知られるようになりました。
現在の思いやり橋。
その後、 この元祖・思いやり橋の小網橋は、老朽化により、2006年に新しい橋に架け替えられました。
それが現在の神明小網橋です。
思いやり橋という愛称は、そのまま引き継がれました。
現在の思いやり橋は、自動車が普通に交互通行のできる橋になっているので、言い争いなどのトラブルは起こりえません。
また、専用の歩道もできました。
現在の橋のたもとには、かかしはありませんが、橋の成り立ちの説明が書いてあります。
また、元祖・思いやり橋の名残である、橋の碑があります。
橋の中央付近からの風景。
以前は、この辺でけんかをしていたようですが、今ではとてものどかな風景を楽しむことができます。
以前の思いやり橋を引き継いで、現在の思いやり橋となったわけです。
思いやり橋の場所。
思いやり橋があるのは、愛知県江南市と岐阜県各務原市。
一応最寄り駅は、名鉄電車の江南駅だと思います。
ただ、江南駅から歩いていくとなるとかなり時間がかかるので、タクシー等を利用すべきかと思います。
まぁ、行ったところで、思いやり橋があるだけなんですがね。
以上、「かくして、思いやり橋になった」でした。